今回は皆さんがもっとも恐れている胃がんの話をしましょう。

「胃がんの症状いろいろ」
胃が痛む、食欲がない圧迫感がある‥などですが、最も多いのは、何か、胃の調子がおかしいといった程度の軽いものです。

「胃薬で良くなってもがんのことがあります」
ごく始まりのがんだったり、また効果の強い胃潰瘍の薬を飲んだりしますと、がんでも症状が取れることがあります。症状が取れたからといってがんではないと言うことはありません。とにかく検診を受けましょう。

「検診を受けましょう」
毎年、胃の検査を受けていますと「去年まで良かったのだから、大したことはないさ」と気楽に検査を受けることが出来ます。
このごろは、検査内容が良くなってきましたので昨年異常なしだった人が、今年大変ながんだ、などということはほとんどありません。胃がんは症状がほとんどないのいですから検診を受けるしかありません。

「胃がんの検診はレントゲンか内視鏡」
血液で検査が出来るなどというニュースが時々出ますが、まだまだ早期のがんは見つかりません。レントゲンでもかなり分かりますが、がんの疑いのある時は内視鏡の検査の方がめんどうがありません。

「胃がんと食べ物」
魚の焼け焦げ、山菜などは胃がんに悪いと言われていますが、こういうものを大量に食べる人はあまりいません、普通の食べ方なら問題ありません。
逆に、何々はがんのため良いと言うものもあるようですが、あまり効果的なものはありません。とにかく偏食をせず、何でも食べるのが良いようです。

「治るがんが多い」
胃がんを早期に見つける技術が進んでいますので、胃がんといわれても、たいていの人は手術で治ります。心配しないで検診を受けてください。

「再びヘリコバクタ・ピロリについて」
この細菌については、前回胃潰瘍のところで簡単にお話しましたが、胃がんにも関係が濃厚といわれています。9月の南足柄市の会議にて「この菌を撲滅するため、市で助成金を出したらどうか」という主旨の質問があったようです。
学会で必要と認められていることが健康保険での診療が認められていない事は問題ですが、いわゆる伝染病ではありませんので地域からこの菌を撲滅する事は出来ません。
市の事業として助成すると言うほどのことではないでしょう。

当院でも必要あれば、検査治療を行うことができます。
ご希望の方はお申し込みください。