「よし、今日も調子が良いぞ」 朝起きて、疲労がなく朝ごはんがおいしく食べられると「よし、今日も調子が良いぞ」とハリキッて仕事に出かけられるでしょう。 ここで、食欲がない、ご飯をやっと食べられた。というような時には、 「今日は調子が悪いぞ、気を付けなきゃ」 ということになります。 胃は全身のコンディションを知らせている。 この食欲のない時、胃がすっきりしない時いつも胃が悪いのでしょうか? 胃の検査をしても判るほどの異常がないことが多いのです。 胃が食欲という切実な感覚を使って、体のコンディションを知らせているのだと考えて下さい。 胃の調子が悪い こういう症状が強かったり、長く続いたりすると、(胃の調子が悪いのです)といって医者に相談にこられるわけです。 ほとんどの人は、過労や風邪をひたりで全身のコンディションを悪くしているためです。そういう人は体の調子に気を付けながら様子を見るだけで良くなってしまいます。しかし、そういう中に、本当に胃が悪い人が混じっているので、医者も恐ろしいし、具合の悪い人は心配になるわけです。 また、「薬を飲んでから調子が悪くなった」という人もかなりありますが、最近ではリウマチなどに使う特別な薬のほかは胃を悪くする薬は少なくなっています。薬を飲まなければならないほど、体の調子が悪ければ胃も調子が当然悪くなるわけです。 どんな時に胃病気を考えるか ・胃の調子が悪いことが長くつづく。 ・だんだん悪くなる。 ・体重が減って来た。 というような時は胃の検査をうけましょう。 胃が痛い これも良く聴くことです。多くの人が「胃が痛い」という時にはにはたいてい『みぞおち』が痛むことをいっています。この部分には胃が無いことが多いのです。ですから、医者はこの痛みを心窩部痛、上腹痛といっています。『みぞおち』が痛む時は、何が起こっているのでしょう? この場所には、胃や腸など腹部の臓器からの信号を伝える神経が集まっているところがあります。 胃や腸などに異常が起こると、まずここが痛むことが多くなります。下痢などを起こす大腸炎『盲腸』と呼ばれている虫垂炎などでもまずこの『みぞおち』の痛む事から始まります。この『みぞおち』の痛みは、お腹で何か異常なことが起こっていることを知らせているということになります。 どういう痛みの時に気を付けるか 下痢のある時、下痢でなくても便が柔らかい時にはほとんどがウイルスによる腸炎ですので心配ありません。 上腹部の痛みが次第に右下腹部に移るような時には虫垂炎を考えます。 胃の悪い時にはどんな痛み方をするのでしょう。 お腹がすくと痛むときは胃・十二支腸の病気、何か食べると痛む、食べているとだんだん痛くなるというのは腸が悪いときの症状です。胃や十二支腸の悪い時の症状は、お腹がすくと痛む、何か食べると良くなる、また、スッパイ感じやヤケル感じがして一定時間ずっと続く痛みというのが特徴です。こういう時には胃の検査を受けましょう。 今回はどういう症状の時、胃の病気を考えなければいけないのかつい書きましたが、<胃のはなし.2>では胃の病気について記載します。 院 長 |